Weather Learning Diary

日常的な気象予測や天気図理解ができるようになりたい気象勉強中の社会人ブログ

2025年8月の気象関連ニュース

 

今月の個人的に気になった気象関連ニュースをメモしておきます。

なお,本日8月28日は,第1回気象予報士試験(1994年)が実施されたことから,「気象予報士の日」に制定されているそうです。

 

 

2025年7月の世界平均気温は観測史上3番目の暑さ

まずは地球温暖化に関連するニュースから紹介します。

今月初旬,「コペルニクス気候変動サービス」から,昨月2025年7月の1ヶ月間の世界平均気温について発表がありました。その内容は以下の通りです(Surface air temperature for July 2025 | Copernicus)。

  • 世界平均気温は16.68°Cで、1991~2020年の7月の平均より0.45°C高くなった。
  • 記録上3番目に暖かい7月で、2023年の最も暖かい7月より0.27℃低く、2番目に暖かい7月だった2024年より0.23℃低い。
  • 産業革命以前の1850~1900年の7月の平均気温の推定値より1.25℃高い。

2023年,2024年に次いで,観測史上3番目に位置する暑い7月となったということです。

パリ協定では,産業革命以前に比べて世界の平均気温の上昇を「1.5℃まで」に抑えるという目標が盛り込まれていますが,1.5℃以内に抑えるという目標値を下回ってはいるものの,依然として高い水準が続いていることがわかります。

 

一部には,地球温暖化は危険ではないと主張している研究者もいらっしゃるようですが,いつまでも現実に目を逸らし続けていると,もしも将来本当に危険であることが明らかになった場合には取り返しのつかない状況になりかねないので,やはり危機感をもって温暖化対策を行っていく姿勢は重要ですね。

今の我々のため,という短期的な視点ではなく,私たちの子ども,孫の世代に住みやすい地球環境をつなぐという長期的な視点に立って考えることが何より大切だと思います。

 

7月の全国平均気温は3年連続で観測史上最高を記録

こうした世界的な高温傾向は,日本においても顕著に現れています。

2025年7月の全国平均気温は,観測史上最高を記録しました。しかも,これは3年連続となります。

 

下のグラフは,気象庁が発表した過去の日本の7月の平均気温の平年偏差の長期変化です。

この3年間,明らかに高い方へと伸びていますね。

また,6~8月の夏の平均気温も2025年は観測史上最高になることが確実視されているようで,今夏も記録的な暑さだったということです。今年は西日本では異例の梅雨明けの早さもあり,そこに晴れた日が続いたことで暑さに拍車がかかったと考えられます。

 

群馬県伊勢崎市で観測史上最高気温41.8度を記録

8月になると観測史上最高気温も大幅に更新されました。

下の表は,気象庁から発表されている歴代全国最高気温ランキングです(気象庁|歴代全国ランキングより)。上位5つはすべて2025年のものに書き変わりました。

2013年に当時歴代最高気温41.0度を出した高知県四万十市,2018年には埼玉県熊谷市41.1度が記録を塗り替え,2020年静岡県浜松で同じく41.1度を記録して日本最高記録タイとなりました。

しかし今年は,兵庫県丹波市41.2度を記録を更新したのも束の間,群馬県伊勢崎市で歴代最高気温41.8度を観測したことで,他の記録を大きく突き放す結果となりました。

「日本一」という称号はだいたいにおいて喜ばしいものではありますが,果たしてこの記録は喜んでいいものなのかは疑問になりつつありますね。高温は命に関わるものでもありますし,ハイペースに記録が更新されることに少しばかり危機感も覚えるのです。

 

今回の記録的高温の背景には,地球温暖化による長期的な気候変動の影響があることは間違いないでしょうが,それ以外にも,上空の太平洋高気圧やチベット高気圧の影響,フェーン現象,都市化などの複数の要因が重なった結果であると考えられています。こうした事実は,気象現象を単純に温暖化などと結び付けて説明するのではなく,多角的な視点で理解することの重要性を示しています。


全国各地で気象災害が頻発

8月になると各地で豪雨災害が多発しました。その一方で,日照時間は少なくなって,暑さは少しだけ抑制されたようです(それでもこの8月は観測史上でも指折りの暑さになる予想になっていますが)。

 

8月6日~11日にかけては,九州や北陸を中心に線状降水帯の発生に伴って記録的な豪雨となりました。各地で浸水や土砂災害,河川の氾濫などの気象災害が起こりました。

 

8月21日には鹿児島に台風12号が上陸し,100戸を超える住宅の浸水被害が確認されるなど大きな被害となりました。

いずれの地域も,復旧には長期間を要する見込みです。

 

さいごに

ここ数年,「過去に例のない」「記録的な」という表現をニュースで頻繁に耳にするようになりました。温暖化の影響で,こうした極端な気象現象が当たり前になりつつあるのかもしれません。

そして,私たち自身の生活を守るためにも,一人ひとりが防災意識を高めて行動に移す「気象リテラシー」が問われる時代にもなりつつあります。

ハザードマップの確認,防災グッズの備蓄,そしてエネルギーの使い方の見直しなど,小さな積み重ねが,将来の災害リスクを減らす大きな力となるはずです。

 

出典