今月起こった気象関連ニュースをまとめてみました。
2025年4月の世界平均気温は観測史上2番目の暑さ
まずは地球温暖化問題。
5月9日,「コペルニクス気候変動サービス」から,2025年4月の1ヶ月間の世界平均気温について発表がありました。その内容は以下の通り。
2024年(史上最高気温)に次いで,2025年4月は観測史上2番目に位置する暑い4月となりました。
パリ協定では,産業革命以前に比べて世界の平均気温の上昇を「1.5℃まで」に抑えるという目標が盛り込まれていますが,2025年4月は1.51℃高かったということで目標の壁を悪い方向に超えてしまったことになります。
下の図は海面水温の推移を表したものですが,2025年が高い値で推移していることが分かりますね(Surface air temperature for April 2025 | Copernicus)。

また,今月28日には,世界気象機関(WMO)と英国気象庁が,今後5年間の世界気温が記録的な高温に達し,致命的な異常気象をもたらす可能性について報告しました。
氷床の融解や海面上昇に加え,熱波や豪雨といった異常気象の頻度や激しさが増すことが示唆されており,地球環境への悪影響が懸念されます。
この報告と同じタイミングで,スイスで氷河の崩壊も起こっています。この自然災害により約90%が消失した村もあったのだとか。不幸中の幸いだったのが,住民は事前に避難していたため被害が最小限に抑えられたこと。
地球温暖化による影響かどうかは今後慎重に検証していく必要があるとしているものの,一部の専門家からは,地球温暖化によって氷河が不安定になっていた可能性が指摘されているようです。
統計史上初めて九州南部が全国最初に梅雨入り
今年も梅雨の季節がやってきました。
5月16日,気象庁は九州南部が全国で最も早く梅雨入りしたとみられると発表しました。九州南部が沖縄・奄美よりも早く全国に先駆けて梅雨入りしたのは,統計を開始した1951年以降初めての出来事だったといいます。
なぜ,南に位置する沖縄・奄美よりも九州で梅雨入りが早かったのかという理由については,「太平洋高気圧の張り出しが強く,偏西風が平年より北寄りを流れている影響で,梅雨前線も北側に位置していたため」だと気象庁が説明しています。
また,29日に発表された1か月予報によりますと,向こう1ヶ月は北・東日本で平均気温が高く,西日本で平年並か高いと予想されています。いずれにせよ,暑い1ヶ月になる可能性が高いという予想のようです。
降水量については,北日本・西日本で前線の影響から平年並か多い予想となっており,日照時間はいずれの地域も平年並と予想されていました。
高温で多湿となり,不快な暑さになりそうですね。
詳細については気象庁のHPでご確認ください(気象庁 | 季節予報解説資料)。

引用:1か月予報(2025年5月29日発表)の解説 気象庁
気象庁,AIによる予測精度の向上へ
最後は気象庁のAI導入の話題。
過去の気象データを学んだAI結果を活用して,既存の予報プログラムと併用することで予報精度の向上を目指すとのこと。
気象データは毎日取得できるものですので,過去に蓄積された膨大なデータを活用できるという点で深層学習モデルとも親和性が高いと思われます。
個人的な興味としては,どういったモデルを予報に使うかですかね。昨今流行りの「トランスフォーマー」みたいなアーキテクチャを用いるんでしょうか。
とりあえず,AIを組み合わせることでどこまで精度が高まるのか,その成果に期待したいと思います。
出典
- 九州南部が梅雨入り 統計史上初めて九州南部が全国最初に梅雨入り - ウェザーニュース
- 史上初――九州南部が全国トップで梅雨入り 沖縄・奄美より先に | 鹿児島のニュース | 南日本新聞デジタル
- 【速報】九州南部の梅雨入りを発表 “九州南部が全国トップ”は統計史上初とみられる 気象庁 | TBS NEWS DIG
- 気象庁|季節予報
- 気象庁 | 季節予報解説資料