Weather Learning Diary

日常的な気象予測や天気図理解ができるようになりたい気象勉強初心者のブログ

2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧

【気象学勉強】第19回 温位と相当温位

前回は乾燥断熱変化,湿潤断熱変化について説明し,その変化によって大気の安定性も求まるのでした。 そして今回は「温位」と「相当温位」についてです。普通に生活していたら聞き慣れない言葉ですし,なんだか難しそうですがじっくりと勉強していくことにし…

2023年1月の雲の観察

2023年もそろそろ1ヶ月が過ぎようとしています。早いですね。 今回は少しばかり勉強をストップして今月撮影した空(主に雲)の写真を紹介します。 2023年1月の空模様 参考図書・参考URL 2023年1月の空模様 今年は全国で行動制限のない年越しとなり,久しぶり…

【気象学勉強】第18回 乾燥断熱変化・湿潤断熱変化と大気の安定度

これまでの復習となりますが,空気塊が上昇すると断熱膨張を起こして外に仕事をし,熱力学第一法則から内部エネルギーが消費され空気塊の気温は下降するのでした(断熱冷却)。 気温が下がって水蒸気をこれ以上含むことができない飽和水蒸気量に達すると,空…

【気象学勉強】第17回 熱力学基礎~静力学平衡と気圧の海面更正

今回は大気の鉛直方向の力の釣り合いについて勉強します。質量がある空気が上空から落ちてくることがないのは上下の圧力の差が釣り合っているからです。 静力学平衡 静力学平衡の式を用いた計算 気圧の海面更正 ジオポテンシャル高度 【まとめ】学習の要点 …

【気象学勉強】第16回 熱力学基礎〜熱力学第一法則と断熱変化

前回までは気体の状態方程式について話をしてきました。 空気の状態を知るには圧力・密度・温度の要素を理解する必要があり,これらの情報を結びつけるのが状態方程式で気象を勉強する上で非常に重要な式であることは前回述べています。 気圧が一定なら体積…

【気象学勉強】第15回 熱力学基礎~気体の状態方程式②

前回は理想気体の状態方程式について学びました。 ・・・① (:圧力,:体積, :質量,:気体固有の気体定数, :絶対温度) この式が大気の状態を理解する上で大変重要ということでしたが,どのようにして活用すれば良いのでしょうか。 少し詳しく見ていく…

【気象学勉強】第14回 熱力学基礎〜気体の状態方程式①

大気の状態を知ることが気象予測にとっては非常に重要です。大気の状態とは,気圧・密度・温度のことを指しますが,これらの値を結びつける式が今回学ぶ気体の状態方程式です。 理想気体の状態方程式 理想気体の状態方程式の変形 【まとめ】学習の要点 参考…

【気象学勉強】第13回 水の状態変化と潜熱

さて,前回は雲の種類について勉強しました。 高度が上がり気温が低くなると水蒸気が水に変わって雲を生じることが分かりましたが,今回はこの水の状態変化についてもう少し理解を深めようと思います。 水の状態変化 潜熱 潜熱と熱量 潜熱とフェーン現象 フ…

【気象学勉強】第12回 雲の種類と名前

ここからは雲についてのお話。どうやって雲ができるのか,また雲から雨が降ってくるまでの経緯を見ていきます。だいぶ長い道のりになりそうですが。 今回は雲の種類について。 雲を眺める 雲の種類 雲の形と季節 【まとめ】学習の要点 参考図書・参考URL 雲…

【気象学勉強】第11回 湿度と飽和水蒸気量

これまでは地球の大気や太陽からの放射など天体規模の大きな話でしたが,今回からは身近な気象の話に入ります。 いよいよ天候はどのようなメカニズムで起こっているのかを本格的に理解する時が来たようです。 湿度の疑問 飽和水蒸気量 飽和水蒸気圧 改めて湿…