Weather Learning Diary

日常的な気象予測や天気図理解ができるようになりたい気象勉強初心者のブログ

大気の熱力学

【気象学勉強】第22回 エマグラム②〜解析方法

前回からの続きです。 エマグラムを用いるとどのようなことが分かるか,どのように解析すれば良いのかを勉強していきます。 持ち上げ凝結高度(LCL)~雲ができる高度~ 自由対流高度(LFC)~空気が勝手に上昇する高度~ 平衡高度(EL)~雲頂高度~ 対流抑…

【気象学勉強】第21回 エマグラム①〜エマグラムの見方

エマグラム(EMAGRAM) 乾燥断熱線 湿潤断熱線 等飽和混合比線 【まとめ】学習の要点 参考図書・参考URL エマグラム(EMAGRAM) まずは前回の復習も兼ねて,エマグラムについて説明します。 エマグラムとは,Energy per unit mass diagram(直訳すると「単位…

【気象学勉強】第20回 逆転層

エマグラム 逆転層の種類 接地逆転層 沈降性逆転層 前線性(移流性)逆転層 【まとめ】学習の要点 参考図書・参考URL エマグラム 下のグラフはエマグラムと呼ばれるものです。ワイオミング大学のサイト(http://weather.uwyo.edu/upperair/sounding.html)か…

【気象学勉強】第19回 温位と相当温位

前回は乾燥断熱変化,湿潤断熱変化について説明し,その変化によって大気の安定性も求まるのでした。 そして今回は「温位」と「相当温位」についてです。普通に生活していたら聞き慣れない言葉ですし,なんだか難しそうですがじっくりと勉強していくことにし…

【気象学勉強】第18回 乾燥断熱変化・湿潤断熱変化と大気の安定度

これまでの復習となりますが,空気塊が上昇すると断熱膨張を起こして外に仕事をし,熱力学第一法則から内部エネルギーが消費され空気塊の気温は下降するのでした(断熱冷却)。 気温が下がって水蒸気をこれ以上含むことができない飽和水蒸気量に達すると,空…

【気象学勉強】第17回 熱力学基礎~静力学平衡と気圧の海面更正

今回は大気の鉛直方向の力の釣り合いについて勉強します。質量がある空気が上空から落ちてくることがないのは上下の圧力の差が釣り合っているからです。 静力学平衡 静力学平衡の式を用いた計算 気圧の海面更正 ジオポテンシャル高度 【まとめ】学習の要点 …

【気象学勉強】第16回 熱力学基礎〜熱力学第一法則と断熱変化

前回までは気体の状態方程式について話をしてきました。 空気の状態を知るには圧力・密度・温度の要素を理解する必要があり,これらの情報を結びつけるのが状態方程式で気象を勉強する上で非常に重要な式であることは前回述べています。 気圧が一定なら体積…

【気象学勉強】第15回 熱力学基礎~気体の状態方程式②

前回は理想気体の状態方程式について学びました。 ・・・① (:圧力,:体積, :質量,:気体固有の気体定数, :絶対温度) この式が大気の状態を理解する上で大変重要ということでしたが,どのようにして活用すれば良いのでしょうか。 少し詳しく見ていく…

【気象学勉強】第14回 熱力学基礎〜気体の状態方程式①

大気の状態を知ることが気象予測にとっては非常に重要です。大気の状態とは,気圧・密度・温度のことを指しますが,これらの値を結びつける式が今回学ぶ気体の状態方程式です。 理想気体の状態方程式 理想気体の状態方程式の変形 【まとめ】学習の要点 参考…